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2004年度

神奈川県内の朝鮮学校入学式に今年も日本人の「応援隊」
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「チュッカヘヨ!」「入学おめでとう!」。朝鮮語と日本語で書かれたオレンジ色の幟を手にした日本人ボランティアたちが新入生たちに温かい声援を送る。1日(川崎初中、鶴見初、南武初)と5日(神奈川初中高)に行われた神奈川県内4校の朝鮮学校入学式。昨年に続き「朝鮮学校入学おめでとう応援隊」が駆けつけ、新入生たちを祝福した。

79人がボランティアで参加した「応援隊」

 「応援隊」は今年、4校の入学式に学生、教員、市民ら79人が駆けつけた。それぞれ幟を掲げ、新入生たちに祝いの言葉をかける。在校生たちの温かい拍手と「応援隊」の励ましに、少々緊張気味の新入生たちもにっこり。父母らも安心した様子だった。

 一昨年9月の朝・日首脳会談以降、朝鮮学校や生徒たちに対する脅迫、暴言、暴行、嫌がらせなどの行為が頻発。朝鮮学校に通う子どもたちの不安を少しでも和らげ、新入生たちが笑顔で新生活をスタートできるようにと、神奈川県のNPO団体をはじめとする日本市民らが企画した。昨年は「応援隊」だけでなく、駅などの集合場所で登校時に児童を見守り安全を確保する「見守り隊」も派遣したが、「昨年に比べて露骨な嫌がらせが少ないので、子どもたちを静かに見守ってほしい」との学校側の要請もあって、今年は入学式のみの「応援」となった。

 鶴見初級に入学した鄭輝樹君のオモニ、姜由紀さん(35)は、「同胞社会を取り巻く状況は複雑だが、息子がのびのびとおおらかに育ってほしいと願い、朝鮮学校に入学させることを決めた。多くの人たちの温かい愛情に包まれて友達を大切にし、すくすくと育ってくれれば」と願う。アボジの鄭堅垣さん(33)も、「私は日本学校出身だし、在日朝鮮人を取り巻く環境も決して良いとは言えず、子どもを朝鮮学校に入れることには迷いがあった。地域の日本の人たちが、子どもたちの入学を祝い応援してくれるのは大変励みになる」と話していた。

それぞれの思い

 折りしも「特定船舶入港禁止法案」の国会提出など、朝鮮に対する日本当局の敵視政策が露骨さを増している中で迎えた入学式。「神奈川県外国人登録法の抜本的改正を求める連絡会」の登家勝也さんは、「こんな時代だからこそ市民レベルでの交流や連帯が必要」と熱く語った。

 ホームページを見て参加したという日本語教師の後藤優子さんは、「『多文化共生』を目指す社会の一員として、民族、国籍の違いを超えて誰もが自由に楽しく学べる環境は守られるべきだ。子どもたちには、希望に満ちた新しい門出を迎えてほしい」という。

 潮田中学校教員の梅田玲子さんは、「わが校にもさまざまなルーツを持つ子どもたちがいる。その子どもたちが日本で胸を張って生きられる社会作りが大切」だと話す。

 また、この春同校を卒業したばかりの小野美那子さんは、「朝鮮学校の生徒に対する嫌がらせがあると聞いてとても悲しかった。今日は新入生たちに喜んでもらえたのが何よりもうれしい」。

 鶴見朝鮮初級学校の金正成校長は、「『応援隊』の方々の好意をうれしく受け止め、民族教育をより発展させていきたい」と語っていた。(金潤順記者)                    

[朝鮮新報 2004.4.8]




 中心メンバーは、今年も、もちろん、「応援隊」をやらなくちゃ! と
考えていました。2月に入ると自然にメールのやりとりが始まり、3月初
めには、みんなで集まって、胸につけるオレンジ色のリボンを作りながら、
準備の進め方について話し合いました。
 そして、次のような呼びかけ文を作り、メールやチラシでボランティア
を募りました。

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     今年も子どもたちのピカピカの笑顔をまもるために
      「入学おめでとう応援隊」ボランティア募集 !!

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 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐり6者協議や2国間会談など
が行なわれ、東アジア地域の安定に向けた協議が進んでいます。しかし、
日本国内では相変わらず北朝鮮へのバッシングは強く、在日コリアンに対
する偏見、差別、嫌がらせなどが続いています。朝鮮学校やそこへ通う子
どもたちは、事ある毎に脅迫や嫌がらせの対象になっており、不安を抱え
て通学する状況が続いています。
 私たちは、「多文化共生」を目指す社会の一員として、このような状況
を大変残念に思います。民族・国籍の違いを超えて、誰でもが自由に楽し
く学習する環境が守られ、希望に満ちた新しい門出を迎えてほしいと願っ
ています。
 昨年第1回の「入学おめでとう応援隊」を実施した際には、多くの御父
母や在日コリアンの方々から感動の言葉をいただきました。またマスコミ
にも取り上げられ、多くのボランティアの参加もあり、私たちも応援され
ていることを実感いたしました。

 誰もが期待に胸膨らませる入学式。今年も神奈川県内の朝鮮学校へ入学
する子どもたちの門出を共に祝い、「共生」を願うメッセージを伝えたい
と思います。


  「入学おめでとう応援隊」呼びかけ人一同(50音順、3月21日現在)

          李 仁夏(在日大韓基督教会川崎教会名誉牧師)
          池田香代子(『世界がもし100人の村だったら』再話者)
          小田切督剛(川崎市職員朝鮮史研究会セビョク)
          風巻 浩(高校教員)
          川崎 哲(ピースボート)
          金 廣照(元・外国籍県民かながわ会議委員長)
          豊住マルシア
          ペイ 安(かながわ外国人すまいサポートセンター理事)
          山根誠之(横浜YMCA総主事)
          横川芳江(特定非営利活動法人 地球の木)



1)入学のお祝い

  神奈川県内の4つの朝鮮学校の入学式に合わせ、各学校の正門前で
 「入学おめでとう」の幟(のぼり)をかかげ、皆でお祝いします。

 4月1日(木)
 ・川崎朝鮮初中級学校(JR「川崎」駅よりバス15分)
 ・南武朝鮮初級学校
  (JR南武線・東急田園都市線「(武蔵)溝の口」駅より徒歩10分)
 ・鶴見朝鮮初級学校(JR鶴見線「鶴見小野」駅より徒歩1分)

 4月5日(月)
 ・神奈川朝鮮中高級学校/横浜朝鮮初級学校(「横浜」駅より徒歩15分)


2)カンパの募集

  活動の諸経費(連絡通信費、消耗品代等 約1万円)をまかなうため、
 カンパにご協力ください。

  振込み先(郵便振替口座) No. 
               名義 

  ※個人名義の口座になっていますが、この実行委員会の活動資金に使
   わせていただくための専用口座です。


♪ボランティア ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ボランティアとしてご協力いただける方は、「応援隊」事務局宛てに次
の事項をお知らせください。折り返し、詳しい集合場所などについて、ご
連絡させていただきます。

1)お名前
2)ご所属
3)ご住所
4)電話/ファックス番号
5)メール・アドレス
6)参加できる日/場所

  1日 □川崎朝鮮初中級学校 集合 8:30 JR川崎駅改札 
     □南武朝鮮初級学校  集合 8:45 JR武蔵溝ノ口駅改札
     □鶴見朝鮮初級学校  集合10:00 JR鶴見小野駅改札

  5日 □神奈川朝鮮中高級学校/横浜朝鮮初級学校
      集合 8:45 JR横浜駅 西口 高島屋前(交番側)

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